カットもできる!ブラザーの自動カッティングプリンター複合機「DCP-J1800N」使用レビュー

年の瀬も迫っており、年賀状など印刷をする機会が増える時期になりました。となると必要になるのがプリンターですが、リモートワークで急に必要になったり、そろそろ買い替えどきの時期という人も多いかもしれません。
せっかくのプリンターですが、年賀状印刷だけで終わらせるのはもったいない。せっかくならいろいろな印刷をしたいという気持ちもあります。ブラザーのA4インクジェット複合機 DCP-J1800Nは、リモートワークから家庭用のニーズまで幅広く、ちょうど良い感じで備えた複合機(スキャナー機能搭載プリンター)です。

コスパがよくなる?注目のA5カット機能

DCP-J1800Nでは、A4用紙に印刷したあとA5にカットする機能があり、印刷面積が少ない原稿でも無駄なく印刷できるのが特徴です。

カットしてプリントされます。

そのほか、A4で作った原稿をA5サイズに縮小し、A41枚に2ページを印刷してカットする「カットプリント(A4):カットした用紙に合わせる」なども可能です。
例:結婚式の挨拶など、A4では大きくて目立つ読み原稿の印刷など

カットする方法を選択できます。

「カットプリント(A4):拡縮しない」は、原稿サイズのまま印刷したあとで用紙を半分に切るモードです。余白が多い原稿を印刷する時だけでなく、裏表などでペアになる原稿を印刷してカットするなどの際に便利です。
例:学習用のカードを自作する際、問題と正解を印刷して、カットして厚紙に貼るなど。

「カットプリント(A5)」は、A5サイズで作った原稿をA4用紙に印刷した後でカットします。わざわざA5の用紙を買わなくても、A4の用紙でA5の印刷ができるので便利です。
例:カレンダーや、DVDケースに入れるインデックスの印刷など

もちろん、年賀状印刷にもA5プリントは大活躍します。デザインをした後の試し刷りは、書き損じハガキを使うことも多いですが、試行錯誤するだけの書き損じハガキや試し刷り用紙がないことも。そんな時に、A5サイズで印刷すれば、なんとなく仕上がりのイメージは掴めます。

半分だけ印刷された用紙を再利用しようとして、うまく用紙セットできず、既に印刷した場所に重ねて印刷してしまったという人も多いのではないでしょうか?カットプリントすることで、そんな失敗によるインクの無駄やイライラからも解消されます。

試行錯誤中にハマるトラブルのもう一つに、突然のインク切れがあります。ブラザーのプリンターには、インク切れでもとりあえず黒インクだけで印刷して文字やデザインの位置きめなど、最低限の確認ができるのでインク切れで作業が進まない!という事態は避けられそうです。

ADFがあるのでスキャナーとして便利

コピーやスキャナー機能のある複合機は多いですが、DCP-J1800NにはADF(自動原稿読み取り装置)があるのが便利です。保険証や免許証などのカード類、1枚原稿は通常の挟んで置く方式で良いですが、学校や職場などで配布された案内、プリント類などをスキャンするには、ADFがあった方が便利です。

さらに、ADFを備える複合機はADF部分が飛び出ていて上に物を置いたりできませんし、見た目もゴツく感じてしまいますが、DCP-J1800NではADF部を折りたたんでフラットにすることができるので、見た目もすっきりです。

使ってみると意外にもA5印刷(コピー)の使用頻度が高いなと思いました。免許や保険証のコピーなどはもちろんのこと、パッケージの裏に印刷してある説明書をスキャンしてパッケージは捨てるとか、普段はしまっておきたいちょっとした説明文書など、ちょっとしたコピーの頻度は増えました。A4で印刷するまでもないな・・・と思っていたものも、A5でコピーできるならやっておきたいという状況は身の回りに溢れているように感じました。

カットコピーではA4用紙をA5サイズにカットしてコピーできます。

パッケージの裏に印刷してある説明書をコピー。

A4で印刷するまでもないな・・・と思っていたので、A5サイズにすることで、ちょっとしたコピーの頻度は増えました。

インクのコスパ・取り扱いが便利

実は、筆者はかつてmymioFAXというブラザーの複合機を使っていたことがあるのですが、その時選んだ理由の一つとしてインク代が安いということでした。

複合機やプリンターを選ぶときの悩みは、買う時の価格もありますがランニングコスト(インク代)も重要だという人が増えました。今では省インクで低コストをうたったりする機種もありますが、インクの交換を頻繁にしなくて良い、実感としてのコスパはよいというイメージです。

実際、4色インクとしては安い部類だと思いますし、全色顔料印刷で印刷後の水濡れに強いなど、実用面でも安心感、確実性を感じます。

さらにポイントとしてはインクの交換が簡単という点です。インク切れの際、本体の上蓋をあけて交換する方式ですと複合機はスキャナーユニットごと持ち上げるので結構重いのですが、DCP-J1800Nをはじめブラザーでは前面にカートリッジを装着するので交換しやすいのが特徴です。

とはいえ、ここはもっと便利にしてほしいという点もあります。一つは、A5用紙に対応するトレイが下の段だけということです。普段はA4用紙をストックしておくことが多い下段の用紙トレーですので、A5用紙で印刷したい時に入れ替えなければならないのは面倒です。

A5カット機能を使うとA5の白紙が溜まってくるので、最初からA5で印刷という場合には上トレーにセットしておいたA5用紙で印刷するなどができるとさらに良いと思いました。

もう一つは、Mac対応の拡充です。今回のカットプリントはWindows版のドライバーを使うととても簡単にできるのですが、MacではA5カット機能は使えるものの、フル機能は使えませんでした。せっかくの機能ですのでMacでもフル機能が使えるようにバージョンアップして欲しいと思いました。

まとめ

最初はA5カット機能なんてどう使うのか?と半信半疑で使い始めましたが、使っているうちに「A5印刷したいな」という瞬間が訪れます。そんな時に印刷できるかできないかで、今までA4に印刷していたり、それが嫌で諦めていたA5印刷が気兼ねなくできるのは良いと思いました。

A5印刷(コピー)できることで、印刷したい、コピーしたいという原稿も出てきましたので、迷っているなら「何かで使うかもしれないし」とDCP-J1800Nを選んでもいいかと思います。

ブラザーのページでは、A5機能を活用するコンテンツも充実していますので、とりあえず使う用途はなさそうという人でも、その便利さを体感できると思います。

いろいろな印刷に対応するDCP-J1800Nは、リモートワークや自営業以外でも、DIYや趣味など、いろいろな場面で今まで実現が難しかった印刷をより手軽にできると思いました。



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ライタープロフィール
戸津 弘貴 :iPod Styleという音楽プレイヤーやヘッドホンなどを紹介する情報サイトを立ち上げてライターデビュー。現在は、スマートフォンやカメラなどのガジェットやアウトドア、防災関連のライターとして活動中。